開業1年目の振り返り

2019年7月に起業して、一年が経ちました。
おっかなびっくり始めた開業獣医師キャリアでしたが、
現在非常に充実したお仕事をさせていただいています。


現在の業務内容

6件の農場さんに直接契約頂いています。
農場HACCP構築指導(3件)、
管理獣医師(4件、うち1件は農場HACCPと重複)
としてご依頼をいただきました。

農場HACCP認証審査員として、業務委託を受けています。
審査件数は7件、全畜種を経験し、近々主任審査員にレベルアップできる予定です。

食品(主に飲食店)のHACCP指導もスタートしました。

家畜保健衛生所の検査補助業務(牛の採血・採糞)もしています。

親子カフェ事業は約半年で終了しました。
BtoCの業態、飲食店の運営など色々と勉強になりました。


中小企業診断士さんとの面談

先日、開業前から相談をしていた、
中小企業機構のよろづ支援センターの相談員の方に、
事業の経過報告に行きました。

開業して一年で6件の契約をしているのは順調なペースで、
これから人づての依頼等が増えてくるであろう、
また施設や仕入れ等の経費がなく、利益率としても良いと好評価をいただきました。


今後の課題、強化分野

今後の課題としては、
契約農場さんの件数増加と、
適正な価格設定、
業務拡大に伴う効率化、また地理的な要因の克服です。

社会環境の変化に柔軟に対応するため、
いくつか軸を持っておき1つの業界に偏りすぎないと言うことも注意点として挙げられます。
また、今後伸ばして行きたい部分としては
JGAP指導(団体認証含む)、
食品製造業でのHACCP指導、
ISO22000の審査員資格、
養豚場コンサルティング、
オンライン活用、
などがあります。

手広くなりすぎかもしれませんが、
食品、HACCP、予防獣医療、という軸に沿っているため、
それぞれに繋がりがあり、各分野での活動が他分野でもフィードバックできるような形だと考えています。
関連業者さんと幅広くネットワークを形成し、
お客様に良い人脈をご紹介できるようになることも大事な課題です。


ワークライフバランス

自営業となることで、ワークライフバランスは大幅に改善しました。

自分の都合と農場さんの都合が合えば、予定はかなりフレキシブルに組み立てられます。
自己研鑽に使える時間が増えました。
育児との両立も今のところ順調です。
農場に子どもを連れて行って、仕事中はそこのお子さんたちと遊んでもらったり、
体調不良での保育園や学校からの呼び出しにもほとんどストレスなく対応できます。

宿泊を伴う仕事で家を空けるときは、
夫にあらかじめスケジュール調整を頼んでいます。


開業して良かったです

私にできる仕事なんてあるんだろうか、
オファーがなかったらどうしよう、
と、不安だらけで見切り発車した私の起業。

結果、見切り発車して良かったです。

初めてみないとわからないことは沢山あり、
意外とやってみたらなんとかなることも多いです。
自分の頭で考えて道無き道を進んでいけるということ自体が、
自信の源になっています。

もちろん、私だけの力で進んだのではなく、
信頼してくださるお客様、
協力してくださる関連事業者様にとても支えられています。
また、一時的に世帯収入を下げる選択をできたのは、夫が働き続けているおかげです。

この先、事業が成功する確証はありません。
一人でやっているため、自分や家族の健康リスクもあります。
ただ、1年経って、「この道でやって行ける」という手応えは感じています。

関わる方たちに価値を提供できるように、
もっとレベルアップして行きたいです。

なつみの連絡ノート

北海道、十勝の芽室町で 3人の男児の母と獣医師をしています。 獣医の仕事や、 子どもたちとの生活について などを綴ります。 読んでくれた方と、連絡ノートのように お話をしていけたらいいなと思います。

0コメント

  • 1000 / 1000